2021年11月11日オンラインにて土庄町地域おこし協力隊立屋隊員の活動報告会を行い、計23人の地域おこし協力隊が参加しました。
立屋隊員は、土庄町で観光振興をミッションとした地域おこし協力隊です。日本のアウトドア総合メーカーのモンベルとの地域連携を中心にアウトドアでの地域活性化に力を注いでいます。
<プログラム>
・開会挨拶、出演者紹介(立屋隊員、土庄町役場木下さん、立屋さんの活動に協力してくれている福江さん、モンベル平さん)
・立屋隊員活動報告会(活動紹介動画、プレゼン発表)
・立屋隊員が活動で関わりのあった平さん、福江さんからのお話
・質疑応答
・写真撮影、閉会挨拶
活動報告では、立屋隊員の三年間を振り返る動画を見て、その後資料を基に活動について詳しくお話しいただきました。
まずは協力隊になるまでのお話です。
立屋隊員は、芸術系の大学を卒業後、眼鏡の販売・デザイン、イベント会社でのWEBディレクターを経て、モンベルに就職されました。
その後、瀬戸内国際芸術祭がきっかけで訪れた、海はもちろん、山も里もある小豆島の環境に惚れ込んでいったそうです。その後もモンベルの自転車仲間たちと島を1周するべく、再来島しました。仕事が中心の生活を変えたいという想いからその年に会社も退職し、小豆島で3ヶ月間、ホテルとカフェでアルバイトをしながら『お試し暮らし』をしたそうです。その間に島内で友だちもでき始め、「このまま住み続けてもいいかな」と思っていた頃に、観光振興に取り組める土庄町地域おこし協力隊の募集を見つけて応募し、現在に至ります。
着任1年目は、豊島で瀬戸内国際芸術祭の準備や運営をメインに活動していました。
2年目から3年目には活動地を小豆島に移し、モンベルと土庄町の地域連携の取り組みとして『皇踏山(おうとざん)ハイキング』や『石の島ハイキング』などアウトドアプログラムの企画・準備や当日のガイドなどを行いました。ハイキングマップやちらしのデザイン制作も立屋隊員が行っています。
また、アウトドアでの地域振興のためにモンベルと共に情報発信するサイト『フレンドタウン土庄町』の運営なども行っています。
他にも、地域おこし協力隊OBが運営する『シマアソビ』の拠点『小部オートキャンプ場』にて地元の小学生向けに飯ごう炊さんや火おこし体験などのアウトドア体験会を企画しました。
以前から、島のハイキングガイドに取り組んでおり、立屋さんが活動の際お世話になっている福江富子さんにもお話しいただきました。
福江さんをはじめとするボランティアグループの皆さんは、立屋さんの企画するハイキングコースの下見・整備やハイキングガイドを一緒に行ってくれたそうです。
プライベートでも、山岳霊場での「ちょきちょき遍路」(遍路道を塞いでいる枝などを切る活動)や海ゴミ拾いの活動を行っており、立屋隊員もこちらに参加しています。
福江さん達は島のハイキングコースや島に関することをよく知っていて、立屋さんがハイキングイベントを行う上でも欠かせない存在です。
最後には、小豆島に来てくれた人が過ごしやすく快適にハイキングできるように、トイレをもっときれいにしたい!と切実な想いをお聞きしました。
こうした地域の方々とのつながりがあることで、立屋隊員の土庄町での活動が充実したものになっているように感じました。
モンベルの平さんからはモンベルの地域と提携した取り組みや、土庄町との取り組みについてご説明いただきました。
モンベルとしては、今後も地域連携に積極的に取り組んでいく予定だそうです。
質疑応答の時間では、参加した地域おこし協力隊から発表者へ色々と質問があり、アウトドア関連や地域との関わりについて意見交換を行うことが出来ました。
アウトドアの現場の視点から、福江さんからお話があった「トイレ」の問題について、モンベルの平さんから山小屋がトイレを管理している事例の紹介があったり、隊員からはバイオトイレの話が上がったり、協力金を出し合って管理したらどうかなど、様々な方法を考えるきっかけになりました。
担当職員の木下さんからもコメントをいただきました。「立屋さんがいることでアウトドア好きの目線を知ることが出来ましたし、提案を出してもらえることでとても助かりました。」
立屋さんは卒業後も土庄町でアウトドアの活動を続けていくそうです。
最後に、画面表示ができる人で集合写真を撮影しました。
ご協力いただいた土庄町の皆様、モンベルの平さん、参加いただいた地域おこし協力隊の皆様、ありがとうございました。
【追記】
今回のさぬきの輪の集いの動画制作などでご協力いただいた、土庄町の地域おこし協力隊吉田隊員が、現在任期を満了して卒業した立屋隊員に取材を行いました。活動についてわかりやすく詳しく書いていただいているので、こちらの記事も是非ご覧ください♪