香川県地域おこし協力隊コーディネーターの吉田です。
「私達の本気宣言」は香川県内の地域おこし協力隊及び地域おこし協力隊に関わる人たちの本気をお伝えする企画です。
今回は滝隊員が活躍中の東かがわ市へ。
滝さんの協力隊活動の一つとしてイメージガールを務めている「東かがわ活勢隊(仮)」の隊長・上原さんに、滝さんとの関わりについて本気を伺ってきました。
吉田
上原さん、本日はよろしくお願い致します。
ちょっと気になっていたことがあるのですが、「東かがわ活勢隊(仮)」にはなぜ(仮)が付いているのですか?
上原
最初はもっとカッコいい名称があるんじゃないかっていう議論があったのですが、今はNPOでも法人でもなく、純粋に東かがわ市を盛り上げたいという有志が集まって活動している任意団体なので、まず私たちがやっている事がストレートに伝わるこの名前でいこうって。
でも名前的にもまだ変える可能性があって、今後ちゃんと法人として組織化出来た時に、この(仮)が取れたらいいんじゃないかって思っています。
吉田
活勢隊のウェブサイトを拝見していると、大きなイベントを開催するなど様々な活動をされていて、かなり勢いがあるなぁという印象ですね。
上原
たっきー(滝隊員)のおかげもあって(笑)
吉田
では、そんな滝さんと関わるときに気をつけていることや、こういう風に関わるようにしているなど、隊長が日頃思っていることは何かありますか?
上原
僕が思うに、地域おこし協力隊っていうのは、東かがわ市の場合は市の臨時職員という立場ではあるけど、国からの補助を受けてお給料をもらっているという、立場的に責任の持ち方が難しいんやなぁってのは見ていて思いますね。
言ったら、市役所の中に個人業の人がそれぞれ自分の思いで活動している、みたいな風に見えてるところがあって。
まぁほなけん、たっきーの前に来てくれた協力隊の人たちにも、「食」で地域を元気にしようっていう我々の活動内容を説明したり、できることがあったら一緒に協力したり、みたいな話はしよったんやけど、結局はその人の意志かな。
僕らと活動することが東かがわ市のためになるっていうのを、たっきーみたいに感じてもらえたら、こうやって一生懸命やってくれるし。
今までの人には僕の伝え方が悪かったのか伝わらなかったっていう、ただそれだけのことで。
東かがわ活勢隊はやっぱり東かがわ市全体を「食」で盛り上げるっていうので活動してるんで。
吉田
「食」で地域を元気に、という東かがわ活勢隊のメンバーは飲食店の方が多いのですか?
上原
そうですね。今は任意団体で、言うたら何の会則があるわけでもないし、会費をとっているわけでもない。
ただ、その想いがある。こういう想いでイベントやりますよーっていうところで、賛同してくれた人・協力してくれた人はみんな活勢隊、ということで仲間になってもらって活動しています。
その中で中心的なメンバーが10人くらい、実際に活動する中心メンバーが20~30人くらい、他にもその時その時で活動してくれる人を入れたら60人くらいいる、という状況になってきています。
吉田
そんな東かがわ活勢隊の中で、滝さんはイメージガールやブログでの情報発信などを担当されていると思うのですが、どんな影響・反響がありましたか?
上原
それはもうね、このおっさんが前に出て、活勢隊ですよ!やりますよ!っていうのとは遥かに違う!!
Facebook一つあげても喰い付きが違うし、いいね!の数がこんなに来るんか言うぐらいびっくりした(笑)
でもね、東かがわのイメージガールとか言って表に出るってことは、やっぱりその責任もあるし、ネガティブな攻撃を受けたりするところもあるんです、本当に。
だから、覚悟を持ってこれだけやってくれるたっきーがおることは、僕にとっては本当に有り難いし、感謝しています。
吉田
活勢隊について、Facebookでのいいね!が増えたり、外からのイメージがすごく良くなった、とのことでしたが、活勢隊の中での影響はいかがですか?
上原
そうですね、やっぱり若い男たちが皆やる気になった(笑)
俺が「やるぞ!」っていうのと、たっきーが「やるぞ!」っていうのではやっぱりモチベーションが違うよね。
もちろん、みんな東かがわを盛り上げるために前から関わってくれたり、東かがわを盛り上げたいって気持ちで一生懸命やってくれてるんですけど、モチベーションがこれぐらいだったのが、こうなってきてるっていうね(笑)←手を上に伸ばして力説
吉田
協力隊は、自分たちも積極的にどんどんやっていく必要がありますが、一方で、地域の方々の意識をどれだけ自分事にさせるかっていうのも大事な使命だと思います。
そういう意味では東かがわ活勢隊の内部にも外部にも良い影響を与えているんだな、と感じました。
上原
そうですね。そういう意味では、ホンマたっきーはね、本当に可愛くて爽やかでもちろん男性にも好かれるんですけど、女性にも好かれるんですよ。
一生懸命さが伝わるんで。そこが本当に活勢隊のイメージガールとしては本当にめちゃくちゃ良かった。
吉田
協力隊の職業としては半分役人という立場がある中で、市役所と活勢隊とのつなぎ役というか、パイプ役も担える存在であると思うのですが、その辺の動きはどのように考えていますか?
上原
うちの場合はですね、もともと、東かがわ市役所政策課の朝川課長にうちの隊に入ってもらっていて。
それはなんでかっていうと、市がどう考えているのか、これからのまちづくりをどうしていきたいのかっていうことと、僕ら民間の意識が合ってないとやっぱり大きな力を生み出せないっていうことで、入ってもらったんです。
だけど、たっきーがおった方がもちろん課長に話もしやすいし、なんの前触れもなく結構練り込まれた課長のアイデアがたっきーから伝えられたりもします(笑)
吉田
行政の課長がアイデアマンっていうのは珍しいですね。
上原
活勢隊の田部くんってのがいるんですけど、彼が朝川課長がどんな人かわかった上で、協力してもらって入ってもらったという経緯があって。
吉田
これから活勢隊と協力隊の滝さんとで色々やっていかれると思いますが、これからの関わり方とか、こんなことを滝さんとやっていこうと思ってる、ということはありますか?
上原
たっきーからしてみたら、僕らからこういう風にやってほしいっていうのを投げられて、それに対して一生懸命色んな地域に行ったりするわけなんですけど、
逆に、ほんだけ大分東かがわの状況が見えてきた中で、たっきーの意見っていうのを聞きながら僕らも活動を考えたいな、と思ってます。
吉田
そのような意見交換などは普段からされているのですか?
上原
定期的に皆で集まって意見交換したりしてるんで、その中でバリバリ意見を言ってもらえたらいいかな、と思います(笑)
吉田
活勢隊の皆さんの年齢層はどんな感じですか?
上原
中心メンバーとしては、朝川課長が一番上で、僕が次かな。
40代前後が多いですね。でも皆生き生きとしていて若く見える(笑)
楽しくやるってのが根本にあるんで。
吉田
行政と地域と協力隊とがとても良い感じに連携できているような印象を受けましたが、実感としていかがですか?
上原
ありがとうございます。まぁ、中には色々問題もあるけどな。
でも東かがわ市っていうのは、旧3町が合併してできた人口3万人の小さい町なんで、連携し易いというところはあると思いますね。
たかがそんだけの町やけど、それでも意思統一が難しいこともあるな。
色々頼まれたりもするけど、「活勢隊」として活動するには線引が少し必要になってきたんかなって。
吉田
活勢隊としての目標や目指すところはどんなところですか?
上原
今まで、東かがわを「食のワンダーランド」にするっていうのを掲げてやってきたんですけど、その過程として、どうすればそれになるんかっていうことを話し合った時に、まずは地元・東かがわに住んでいる人がむちゃくちゃ幸せな地域にしようって。
外から見て、「なんであそこはあんなに皆楽しそうに暮らしてるの?」「なんで皆そんな幸せそうなの?」っていうくらいの町にすることが、結果、そこに遊びに行きたいって人とか住みたいって人を増やして、東かがわを素晴らしい「食のワンダーランド」って言われる町にできるんじゃないか、っていうことで活動をしています。
食をきっかけにアプローチしていきたいな、と。
吉田
上原さんはもちろん、活勢隊の方や朝川課長、滝さんも含めて、楽しそうに暮らしている人が集まっているように思いますが、なぜ東かがわにこんなに面白い人が集まっているのか、上原さんとしてはその理由は何だと思いますか?
上原
それは、やっぱり最初の理念というか、「地域を盛り上げるために活動すること」。
東かがわ活勢隊っていう名前もそうなんですけど、何をやっているかを明確にしたのが良かったのかな。
吉田
その活動のモチベーション・原動力は何ですか?
上原
正直言って、僕は飲食業なんで、地域の人は言うたらお客様なんです。
だから、地域のためにするって言ったら当たり前で、この地域が良くならないと僕の商売も良くなるわけがないし・・・ということが根本にあって、
誰かに頼るんじゃなくて僕ら自身が始めようって言って活勢隊を始めたんです。
今、集まってくれている皆はその思いに賛同して、ほぼボランティアみたいな形で集まってくれている。
ほんだけど、人のためにやるっていうこととか、人の笑顔を見ることが楽しいって思ってきてくれているメンバーが集まってきてくれていると思う。
ただ、だんだん活動が重くなってきて(笑)、それだけでは回らないっていう感じになってきてるんで、誤解を恐れずに言うと、これからは、利益をあげる活動が伴ってこそ、ホントの活性化ができると思ってます。
地域の人にむっちゃ喜んでもらって、むっちゃ儲けて、その利益をまた地域のために使ったり、次の大きな展開に持っていければいい。
吉田
この前のイベントで猪の丸焼きを出していましたが、あれも無料で?
上原
あれは、どう考えても赤字が大きすぎるって話になったので(笑)、入り口のところに箱を置いて、<大人2,000円・子供1,000円・幼児無料+お気持ち>みたいな感じで書いてたら、有り難いことに皆ちゃんと入れてくれたんですよ。
吉田
では最後に、滝さんに一言お願いします。
上原
頑張りすぎんなよ(笑)
吉田
愛の詰まったコメントありがとうございます!
本日はお忙しいところありがとうございました。
取材中、上原さんと滝さんとのやり取りから温かい仲間愛が伝わってきました。
この地域を盛り上げたいという同じ熱意を持った仲間を見つけることは、協力隊が活動する上で重要なことの一つであり、仲間がいるとできることも増えていきます。
そんな仲間の多い東かがわはこれからどんどん活性化していきそうな予感です。
☆上原 養敏(東かがわ活勢隊隊長・味道源代表)
東かがわ市で焼肉店を営む傍ら、地元・東かがわ市を食で元気に盛り上げるために飲食店などを営む有志10名ほどで「東かがわ活勢隊(仮)」を結成。現在は60名を超える活勢隊がいる。
東かがわ市の地域おこし協力隊である滝隊員も、活勢隊メンバーとしてたっきー日記を随時更新中。