さぬきの輪の集い,  香川県

【香川県】第37回さぬきの輪の集いin高松市塩江町をオンラインで開催しました

37回目となる「さぬきの輪の集い」は、高松市塩江町協力隊の村山隊員による卒業前の活動報告会です。コロナの影響を受け久しぶりの開催を予定していたのですが、直前に香川県のコロナ陽性者数の増加に伴い急遽オンラインでの開催に変更となりました。皆さんお忙しい中、現役協力隊、協力隊OBOG,行政職員さん、たくさんの方が参加してくれました。

実際に地域を歩き、活動場所の視察をしながらお世話になっている地域の方とのふれあいを大切にしている活動報告会としては、どうしても現地開催を行いたかったのですが、受け入れ地域と参加者に考慮してこのような形(オンライン)で進めることになりました。

3年間を振り返り、現役の隊員に向けてヒントがあるようにと、村山隊員らしさがあふれる事前資料が前日に配布され、当日は資料の読み上げというよりは、1年目、2年目、3年目で区切りながら、それぞれの区切りで質疑応答を行いました。

<1年目:地歩固め、行政のシステムの理解>
・町を自分の足で歩く、自転車で走る、車で走る。スピードによって見えてくるモノの違いを感じながら、地理的感覚を把握していく。
・史書を読む。地域の埋没している歴史的な価値を掘り起こす作業。
・先輩協力隊やお祭りを通じて、町の人たちと知り合う。
・公私のバランスを確保する。
・畑を借りて耕す(ラベンダー園の構想、身体性を伴った思索)
・行政のシステムを理解しながら、協力隊の予算と向き合う。

竹棚に関する質問など、里山整備に関する質問が現役隊員から出ました。

<2年目:上西小学校拠点化、ガソリンカープロジェクト>
・1年目の活動はほぼ継続(SNS配信は停止)
・現代サーカス創作拠点ShionoéAIR
・ガソリンカー復元実行委員会
・いざ里山市民活動支援事業
・ハーブ園計画(上西地区へ移転)

村山隊員と学生たちが連携して活動していたガソリンカー復元実行委員会の活動は多くの人の関心を寄せ、メディアにもよく取り上げられました。

いざ里山市民活動では、地域の方と一緒に体を動かし汗を流し。終わったあとは地域のお母さん方が作ってくれたご飯を一緒に食べる。このルーティンが地域の方との繋がりを強くし、地域に貢献しながら地元の輪の中に入っていける大きなきっかけになったと村山隊員の発表から感じました。

ハーブ園計画は、村山隊員と地域の方が相談しながら、少しずつ地道に整備を進めていました。きれいなラベンダーの花がつく頃には、一緒に収穫したり。地域の方が活用方法など、楽しそうにアドバイスをくれていました。一度、数名の協力隊が塩江町にお邪魔して、ラベンダーのリース作りを地域の方と一緒に参加させてもらったこともありました。

<3年目:ガソリンカー企画展、法人化構想、一般社団法人の立ち上げ>
・ガソリンカー展(入場者数2364名/塩江美術館では10年ぶりの来場者数)
・一般社団法人トピカ(塩江に残って活動を続けると決意)

一通りの説明が終わると、立ち上げた法人のターゲット層など、法人に関する質問が現役隊員から出てきました。

3年目に入ると、村山隊員は継続して地域活動を行う為にどうするべきか考え、動きました。
これまでの地域活動を見ていた地域の方は、彼が定住するかどうかは大きな関心事であり、また引き続き残って一緒に地域を盛り上げて欲しい気持ちが地域の皆さんからも強く感じられました。

オンラインの報告会にも、村山隊員の発表が気になった地域のお母さんが、様子を見に来てくれました。こうやって地域の方に、大切にされているのをみると。彼が積み上げてきた3年間の重みを感じます。

一般社団法人トピカを立ち上げ、卒業後も塩江町で地域の活性化を担う人材としての覚悟を表した村山隊員。これからは、学生時代に学んできたことも活かしながら、地域と外から来た人たちを繋ぐ役割を果たし、地域のファンが増えていくような活動を行っていきます。香川大学の授業で生徒さんに考えてもらった法人のロゴを最後に紹介して、活動報告会は終わりました。

初めてのオンラインでの活動報告会となりましたが、2時間喋りっぱなしの村山隊員でした。お話上手な彼だからできたのか、これからの活動報告会のあり方も少しずつ変わっていくことを想定しながら、今後に活かしたい特別な一日となりました。参加してくださった皆さま、ありがとうございました。