さぬきの輪の集い

【香川県】第26回「さぬきの輪の集いin高松市塩江町」を実施しました!

〜「さぬきの輪の集い」とは香川県内の地域おこし協力隊の集まりです。〜

地域おこし協力隊同士の情報共有や連携体制構築のために定期的に開催しています。


今回は、着任して1年が経った村山さんが幅広く活動している
高松市塩江町(しおのえちょう)へお伺いしました!

塩江は「塩江温泉郷」としても知られていて、県庁所在地である高松市の中心部から車で約30分、自然溢れる山間部にある温泉地として栄えた町です。

▲川を挟んで対岸にある日帰り温泉「行基の湯」は11月にリニューアルオープン予定!

塩江町は、上西(かみにし)地区、塩江地区、安原(やすはら)地区の3地区からなっており、かつてはとても栄えた塩江町ですが、現在は人口減少とともに廃校も増えてきているのが課題です。

そんな中、上西地区は地域の方がとても元気だと気付いた村山さんは、この上西地区で地元の方々と一緒に盛り上げようと活動しています。

廃校になった旧上西小学校を活用して、地元のお母さん方がBBQやお祭りなど様々な行事を積極的に催しています。

▲上西地区の方による手作りのピザ窯&可愛いバーベキュー台 

現在、村山さんはこの旧上西小学校で、一般的なサーカスとは異なる、芸術・音楽・演劇の要素を混ぜた総合芸術としての「現代サーカス」を通じて地域及び一般社会への貢献を目指している団体である「瀬戸内サーカスファクトリー」とともに現代サーカス滞在施設”Shiono-AIR”(シオノエアー)の実現に向けて取り組んでいます。


▲広い体育館を活用した空中ブランコの設備

旧上西小学校を視察していると、村山さんが普段お世話になっている上西地区の方とちょうど出会うことができました。

普段から、上西のお母さん方はイベントがあると集まって、皆でこの調理室(元給食室)でうどんや料理を作り振る舞っているそうです。

村山さんが関わっている瀬戸内サーカスファクトリーの公演があった日も、うどんやコロッケが来場者や演者に振る舞われていました。

地域の皆で協力して何かをすると、その度に絆が深まっていくようでとても温かくて良いですね。

元校長室は、瀬戸内サーカスファクトリーの公演時には楽屋となります。

資料室には思い出の品がたくさん。
数年前に廃校になったばかりなのでまだ記憶に新しい写真も多いです。

学校の敷地内には、村山さんが任期後に向けて試行錯誤しながら有機栽培をしているラベンダー畑もあります。

今年の夏には別の畑で挑戦しましたが土壌と天気に恵まれず枯れてしまったため、新たな土地で新たな挑戦です。
今回はマルチも張ったしきっと大丈夫!

このラベンダーは長崎ラベンダーという品種で、春と秋の2季咲きで、夏の暑さにも冬の寒さにも強い品種だそう。
村山さんはこのラベンダーからエッセンシャルオイルを精製する予定です。

校庭の隅には、竹を燃やして炭にするための窯がありました。

塩江町では竹の増加も問題となっており、炭に加工したり、ライトアップすると綺麗な竹あかりを作ったりしながら活用方法を模索しています。

同じく竹の活用方法に悩んでいる東かがわ市の協力隊も興味津々!

このような集まりを通して、他の地域の活動が自分の地域の参考になると嬉しいです。

校庭を歩いていると「オクラの花は食べれるんだよ〜」と、ちょっとした知識も今の若い世代には新鮮な話題です。

揚げたら美味しそう!

小学校に戻ると、なんと地元のお母さん方がティータイムを用意してくださっていました。

これには皆驚くとともに感動!!!

普段からいかに村山さんが地域に溶け込んで活動しているかが感じられた瞬間でした。

季節のさつま芋が入ったパンはもちもちしてとても美味しかったです。ごちそうさまでした☆

場所を変えて、塩江支所2階にある塩江コミュニティーセンター(通称コミセン)にて活動報告。

コミセンは、各種届出をする行政サービスだけでなく、地域の方が気軽に集まれるような生涯学習の講座が開かれたり、まちづくりの拠点となっている場所です。

村山さんは、大学院修了後すぐに協力隊になり、山と海が近い出身地と環境が似ている塩江に奥さんとともに移住してきました。

英語だけでなくゲール語を教えられる人は日本でも数少ないとか・・・!!ちなみにハープ演奏も得意ですよ♪

村山さんは地域の方と一緒に、主に5つの柱を軸に活動しています。

①現代サーカス滞在施設 ”Shiono-AIR”(with 瀬戸内サーカスファクトリー)
②ガソリンカー復元実行委員会(with 塩江美術館、香川高専、香川大学、塩江町歴史資料館)
③いざ里山市民活動支援事業(with 地元の方々)
④ハーブ園造園(任期後に向けて)
⑤地域の催し物の手伝い(お祭り等)

 

①現代サーカス滞在施設 ”Shiono-AIR”(シオノエアー)

”Shiono-AIR”は、塩江(しおのえ)とAIR(エアー)を組み合わせた造語です。
AIR(エアー)とは、Artist In Residence(アーティスト・イン・レジデンス)の略で、アーティストを招聘してその地域にある資源を活用し、地域住民との交流を生んだり、滞在制作をしながらその地域を元気にすることを目的とした事業のことです。

村山さんは、先程視察した上西地区で瀬戸内サーカスファクトリーと上西地区の方とともにこの活動を進めています。
旧上西小学校を拠点に滞在制作をしながら、地元住民が集まれるコミュニティスペースとしての機能を持たせたり、地元企業と連携したり、アーティストによる小中学校への出前授業やワークショップをすることで都会まで行かなくてもアートに触れられる機会を増やしたり、サーカスフェスティバルを開催してまち全体を会場にする構想もあります。

このAIR(アーティスト・イン・レジデンス/滞在制作)を通して、塩江だけでなく他の地域(今年は琴平町)とも連携するなど、香川県全体を元気にしていくことが見込める活動で、更に来年は瀬戸内国際芸術祭も開催されるため、これからがとても楽しみですね。

現在11月15日まで、クラウドファンディングも実施中です。
ご一読いただき、共感いただける方はぜひご参加ください!

 

②ガソリンカー復元実行委員会

ガソリンカーとは昔、塩江〜仏生山(ぶっしょうざん)間を走っていたガソリン駆動の鉄道のこと。

そのガソリンカーを香川高専の学生をはじめ、塩江美術館学芸員、香川大学、塩江町歴史資料館のメンバーととも、地元の方には当時の明るい時代を思い出してもらいつつ、若い世代にも目を引く形で復元させようという活動です。

香川高専の学生とは問題解決型授業の一環で、CADを使って設計をしてもらいながら、村山さんが各種資料をまとめています。
学術分野に詳しい村山さんならではの活動です。

最終的には、実寸大のアート作品や、インスタレーション※での復元を目指しています。
※インスタレーション・・・ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術。

 

③いざ里山市民活動支援事業

これは高松市農林水産課の補助を受けた事業で、地域の方とともに山林整備をしています。

地元の方はとても山に詳しくて、福島出身で山にも慣れていた村山さんでも、チェーンソーの使い方や木の種類など日々新しいことを教わるそう。
体を動かしながら地元の方とお話していると、地域の色々な歴史や生活の知恵を教わったりして楽しく活動出来るとか。

 

④ハーブ園造園

まさに始まったばかりの挑戦ですが、任期後に向けて少しずつラベンダー栽培を進めています。

村山さんが作るラベンダーは有機栽培のため日々の手入れが大変ですが、エッセンシャルオイルの精製を目指しながら、将来的には株分けをして栽培数を増やし、小豆島がオリーブで有名のように、塩江をラベンダーの町として有名にするのが大きな目標です。

⑤地域の催し物の手伝い(お祭り等)

温泉郷として栄えてた塩江では、地域行事が多いことで有名です。
若い村山さんは大事な担い手の一人。

ほぼ毎月ある行事は、塩江町民が集まる大事な機会となっていて、行事を通して知り合いが増えたり、活動のヒントになるような出会いがあったりするので、参加する度に地域に馴染んでいくのが感じられます。

その他、地元の小中学校の生徒に地域のことを知ってもらったり、
地元の方とともに伝統野菜である「炭谷(すみや)ゴボウ」の栽培、
得意の英語と文章力を活かした村山さんならではの情報発信なども行っています。

塩江温泉地域おこし協力隊Facebook

質問タイムには、「色々活動しているけれど、全部村山さん発信で始めたんですか?」という気になる質問が。

村山さんはアイデアも豊富なので一人で始めたものが多いのかと思っていましたが、

「それぞれ始めたきっかけは、地元の方から声を掛けていただいたり、すでに始まっているものを一緒にやりましょう、というものばかりです。これだけ多くのことをするには地元の方との連携が不可欠です。」と村山さん。

ガソリンカー復元事業は最初は学芸員の方と小さく始めたものだったけど、今では色んな方が関わってこれだけ大きくなると思っていなかったという裏話も。

ハーブ園造園は自身の任期後に向けて始めましたが、今では旧上西小学校の土地を使用していて、上西地区の方も関わっているそう。

全国的によく見られる「地域おこし協力隊」の中には、一人で何かを作りあげようという人も多いですが、基本は「地元に住んでいる方(地域)」が中心なので、村山さんのように地元で必要とされているものを活かしつつ、それに加えて自身のできることを見つけて活動していくのが地元にも愛されていく秘訣なのかなと感じました。

今回開催していただいた塩江の村山さん、急遽ご参加いただいた上西地区のお母さん方、今回ご参加いただいたみなさま、ご協力ありがとうございました。 


第26回さぬきの輪の集いin高松市塩江町

【日時】
2018年10月24日(水)13:00〜16:00

【場所】
道の駅しおのえ、旧上西小学校、高松市塩江コミュニティーセンター

【参加者】
地域おこし協力隊14名
自治体職員4名

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