【インタビュー記事】台湾と日本の架け橋になりたい

琴平町 王(ワン)隊員【任期5年目】

【プロフィール】
台湾出身。
2020年7月に、国際交流をミッションとする琴平町地域おこし協力隊に着任。

琴平町は、人口8千人ながらも「讃岐のこんぴらさん」の愛称で知られる金刀比羅宮を中心に、多くの観光客が集まるまちです。国際交流にも力を入れており、台湾・瑞芳(ずいほう)区と「友好交流協定」を結んでいます。

 私は日本に来る前、台湾の離島で小学校の先生をしていました。小学校の合併があり、本土に転勤になるタイミングで、以前から興味のあった日本へ行くことに決め、1年間東京の語学学校に通いました。その後、台湾に帰るか、日本で就職するか迷っていた時に、琴平町の協力隊募集を紹介してもらいました。琴平町が台湾・瑞芳(ずいほう)区と友好交流都市であることや中国語が話せる協力隊の募集だったこともあり、国際交流をミッションとした琴平町の地域おこし協力隊になりました。

 コロナ禍での着任だったので、初めはオンラインを活用した活動がメインでした。日本と台湾の中学生の交流会をオンラインで行ったり、台湾の区役所や区民の方に向けて、オンライン中継で琴平町内をまわり、歴史や観光スポット、特産品の紹介をしました。対面での交流ができるようになった今も、中学生のオンライン交流会は毎年開催しています。

中学生のオンライン交流会

オンライン中継の様子

 最近の活動は、台湾のことをもっと広めたいという点で、同じく台湾出身の葉隊員と一緒に活動することが多いです。その中でもお互いにやりたいことを尊重して、イベントづくりをしています。

 昨年開催し、反響があった『台湾文化フェスティバル』をパワーアップさせ、8月の末に『台湾フェス・台湾夜市』として開催します。様々なお店に出店をお願いしたり、コラボ商品を制作したりと、私の残りの任期で1番大きいイベントになります。現在、琴平町の協力隊5人で協力して、頑張って準備中です。(台風で9月に延期となりました)

 他にも『台湾フェス・台湾夜市』がより盛り上がるよう、台湾朝食会を何度か開催し、町内外の人に台湾の食文化を知ってもらうきっかけづくりをしています。

 SNSでの発信にも力を入れており、Instagramの投稿を見て、イベントの誘いや新聞社の取材などのお声掛けをいただくこともあり、自分の活動が次に繋がっていると感じています。

 琴平町では、協力隊の活動は、まず自分のやりたいことを企画書にして、職員の了解をもらいます。その後、企画に対するアドバイスをいただきながら、話し合いで進めていきます。イベント開催に関する手続きなど、協力隊だけでは難しい部分は職員がフォローしてくれています。

 町内での交流は、自身の日本語の練習のためにも大切にしています。最近はイベントの準備などが忙しくなかなか参加できていないですが、フォークダンスや生花教室などに出たり、町内の文化祭にも積極的にも参加しています。町内のこども支援団体のお母さん方とも交流があり、お互いにイベントを手伝ったり、手伝ってもらったりと良い関係ができています。人が少ない分、人との関わりが密で、町の雰囲気が以前働いていた台湾の島とどこか似ていると感じます。

 現在、任期は5年目の最終年になり、今後のことを考え始めています。任期終了後、何をするかまだ未定ですが、今までの経験を活かして、今後も台湾と日本をつなげる活動に携わりたいです。

琴平町地域おこし協力隊の皆さん(集合写真)

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