「地域を盛り上げたい!」という想いのもと、日頃から二人三脚で地域おこしに取り組んでいる行政職員と協力隊ですが、実はなかなか本音が言えないことが多いのも事実です。
そこで、今回は普段あまり表に出ない行政職員に突撃し、ホンネを聞いてきました!
※この特集は「さぬきの輪TIMES〜二人三脚な5冊目〜」の企画で、現在地域おこし協力隊が導入されている全8市町の行政担当者の方々にインタビューしたときのものです。誌面に載せきれなかったインタビュー全文を掲載していきます。
【企画観光課】阿宅さん(左)、迎さん(右)
―地域おこし協力隊の担当者として大変なことはありますか?
やっぱり地元での人間関係が非常に難しいですね。
地域の方と、行政と、協力隊と、上手くバランスを取りながら調整していく役目っていうのが。
方向性とか考えが地元の人と一致してなかったりすると、そういう面では申し訳ないというか、辛い目を合わせてるなぁと感じることがありますね。
地元の人は来てくれたら教えるけど、隊員が飛び込まないと始まらないこともあるので。
あとは隊員のことを上手く周知できてないっていうのも僕らの責任かなと思いますね。
広報は出してますけど、町内で見てくれている人とか、活動で関わっている人がその地域で中心になる人だから、そこから話が色んなところに広がればいいなと思うのですが。地元の方から隊員が勘違いされていることもあるので、それは違うんやってその都度言うようにはしてるんやけどね。
また、導入したときと、現状が結構変わってきているので難しくなっているのもありますね。
例えば廃校になった小学校を大規模改築してプラントにするんやけど、主で管理する人が必要で。油絞ったりっていうのは一人でも出来るけど、プラント管理を主にする人と、農家さんと、実際収穫する時にどこから刈るとかそういう計画したりとか、今年は行政でやったんですけどそういう仲介ができる人が必要になってきていたり。だから色んな人のところに飛び込んでいける人が必要かな。
でも、もっとこうしたらいいですよねとか、相談に来てくれるのは有り難いですね。
福本さんは地元の子育て部会のリーダーもやったりしていて、若い世代と交流もしたり、芯がしっかりしているから頼れますね。
―今後どのようにしていきたいと思っていますか?
地元の方と飲む席を作ってお話する機会を作って、色々話を聞いて、地元の方が求めるものと協力隊のペースとかやり方が少しずれてきたりしたというのもわかったので、やはり話し合いが大事だと感じましたね。
もっと距離を縮められるように、何かイベントや季節ごとに集まれるような機会をつくれたらいいなと思っています。
―地域おこし協力隊を導入して良かったと思うことはありますか?
協力隊が入ったことで、地域に動きが出たというか、人の流れが変わったっていうのはありますね。
彼らがいなければ、廃校利用とか進まなかったこともあるので本当に有り難いですね。
町の広報にも書いてもらってて、ヒマワリとかイノシシの話とか(笑)
たまに町内放送もしてもらってるんですよ。
―最後にひとこと
僕らも受け入れた側としては、こういうところに来てくださいというのがあったので責任を感じてるんですけど。。。
そもそもの協力隊の制度の趣旨に「移住・定住」っていうのがあると思いますが、僕らとしてはここに移住してもらってっていうのが一番かもしれないですね。
ただ、定住までしなくても、まんのう町にいた期間が無駄にならなかったな、少しでも隊員にとってステップアップできたかなと思ってもらえるように、僕らもサポートしながら一緒にやっていけたらいいかな。
※固有名詞、所属等は取材時のものです。
【参考URL】
◆まんのう町の地域おこし協力隊
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