【インタビュー記事】スポーツでまちを元気に!

小豆島町 地域おこし協力隊 加藤彩菜隊員

【プロフィール】
東京都出身。
2021年4月に、スポーツを通じた子ども向けの教室やイベントの実施、町民の運動能力の向上や心身の健康促進をミッションとする小豆島町地域おこし協力隊に着任。

 

小豆島町は人口約1万3千人、瀬戸内海の小豆島の東側に位置し、オリーブの栽培発祥地や『二十四の瞳』の舞台として知られるまちです。

 大学卒業後、リゾートバイトで全国各地を回っていました。リゾートバイトは3~6ヶ月で終わってしまうので、長期的に深く地域に関わりたいと思っていたところ、北海道で地域おこし協力隊の友人ができ、地域おこし協力隊制度に興味をもちました。どの地域で協力隊をするか考える中で、それまで四国に行ったことがなく、四国にはどんな食べ物があり、どんな方言があり、どんな文化があるか、調べるうちに気になり始め、四国へ行こうと決めました。大学で野球をやっていた自分にできることは「スポーツだ!」と思い、四国×スポーツで募集を探し始め、小豆島町のスポーツ推進の募集を見つけ、応募しました。

 隊員としての私のミッションは、大人から子どもまで、町民が気軽に身体を動かすことができる場所を作ることであり、現在、スポーツ教室やスポーツイベントの企画などを行なっています。

 具体的には、所属している生涯学習課の事業である「子どもの夢応援プロジェクト」の企画を任せてもらっており、プロのアスリートを島に呼んで、スポーツイベントを開催しています。また、年配の方向けの体操教室として「小豆島いきいき道場」の開催や子どもが雨の日や暑い夏でも体を動かせるように空調設備の整った体育館に遊具を設置した小豆島町キッズスポーツパーク「KiSPa!(キスパ)」の企画・運営をしています。

 特に、小豆島町キッズスポーツパーク「KiSPa!(キスパ)」は、これまで屋内で子どもたちが遊べる場があまりなかったことから、親御さんから非常に反響がありました。月に1度、土日に開催していますが、直近の開催では2日間で90人以上の子どもたちが遊びにきてくれました。

 他にも町内でスポーツの出前講座の開催や幼稚園などでのスポーツ教室の開催、町営のトレーニング施設の利用促進なども行なっています。

 1、2年目は新型コロナウイルスの流行により、思うように活動することができませんでしたが、3年目から徐々に活動が動き出しました。コロナ禍は、イベント開催が難しかったため、できることをやろうと資格取得と人脈づくりに力を入れました。時間があれば、各公民館に行って話をし、今ではすっかり公民館の方とも仲良くなりました。また、そこからの紹介で人脈が広がったりと、移住してからたくさんの人との繋がりができています。

 「ちゃんとご飯食べなよ。」と家族のように心配してくれたり、自分の家で採れた野菜を分けてくださったり、とても温かい人たちばかりで、年々、島が大好きになっています。

 行政の担当職員さんは、私と同時期に島に移住してきたこともあり、良き理解者となってくれていました。現在は異動されましたが、新しい担当職員さんとも、良い関係が築けています。課全体でも、協力隊活動に対してとても理解があり、やりたいことが実現できる環境だと思えています。

 ただ、協力隊活動は自分のやりたいこと、できること、地域の需要のバランスが大切だと思っています。自分の「やりたい!」だけでなく、役場や地域の方々の希望もちゃんと聞くように心がけています。

 コロナ特例延長で、協力隊活動は今年で4年目になり、卒業後についても考え始めています。独立も視野に入れ、土日や夜に開催する教室などは謝金をもらうようにしていますが、人口が減っていることや運動に対してお金を払う習慣がないことなど課題も多いです。

 3年間で積み上げた教室やイベントが、退任後になくなってしまうのはもったいないと思います。協力隊の活動で作り上げたものを、地域に残していくことが大切だと感じています。

 この3年間、島の方々に本当によくしていただいたので、今後も何かしらの形で関わり、島に貢献していきたいです。

小豆島町生涯学習課のみなさん

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