香川県地域おこし協力隊コーディネーターの秋吉です。
「私達の本気宣言」は香川県内の地域おこし協力隊及び地域おこし協力隊に関わる人たちの本気をお伝えする企画です。
今回は山岸さえさん、正明さんのお2人が活躍する直島町へ。
お2人を支える直島町まちづくり観光課の山本さんにお話をうかがいました。
秋吉
山本さん、本日はよろしくお願い致します。
さっそくお話を伺わせてください。
普段どのようなお気持ちでお2人の活躍をご覧になってますか。
山本
町の施策としては空家を活用するということが第一の目的だったので、そうしたノウハウを持った山岸さんにお願いしたというのが始まりなんです。
それがあって今はNAOSHIMACOLORSの運営にも関わっていただいてます。
直島は副業もOKという形でやっていただいているので、その中でどんな風に今後やっていけるかを考えていってほしいなと思ってますね。
どんな目標で3年間地域おこしに関わって、その後どうするかというのが、今まで問題になってきていたと思うんですが、その辺り、山岸さんはしっかりと準備できている印象は持ってますね。
家族3人で来られて、直島を楽しんでいただけてるかなぁとは思います。
秋吉
山岸さんたちすごく楽しそうにしてますよね!見ていて感じます。
そんな山岸さんたちが来て「変わったな」と思うことはありますか。
山本
町としてアンケートとか相談窓口を通じて空き家所有者の意見を知ることはできていたけれど、山岸さんたちが間に入っていただくことでさらに詳しい内容を知ることができるようになりましたね。
また移住者の方がどんな想いでここを選んでいるのかということも分かるようになってきました。
移住者の相談も、役場に直接ではなくてNAOSHIMA COLORSを通じて山岸さんのところにはたくさんいってるとは思いますね。
秋吉
なるほど。移住希望者の声をより詳しく知る事ができるようになったんですね。
地域おこし協力隊について、島民の方からの反応はありましたか。
山本
山岸さんは普段本村地区にいますが、町としては全体の空き家対策に取り組んでいただいてます。
その中で一年目の時は直島じゅうの空き家調査をほとんど歩いてやっていましたね。
そういうこともあって島民の方からの関心は高かった。
「どんなことやってるんだろ」と思われてたと思います。
お子さんも一緒に回る事もあったので、地域の方には親しみやすかったのかなとは思いますね。
秋吉
お子さんと一緒に地域を回るのはズルいですね。笑
今後、山岸さんたちにどんなことを期待していますか。
山本
町としては空き家の活用をもう少しうまい事回していけたらいいなぁと思ってます。
空家自体の登録はあるんですが、すぐに住めるところはまだまだ多くありません。
空き家改修の補助もありますが、物件数が少ないのでうまく活用できていない部分もあります。
今は10件程度なので、選べる範囲が少ないのかなぁと。
もう少し件数を増やしていきたいと思ってはいるんですが。
島には不動産会社が無いので、売買に関わる情報などがなかなか集まらない。
相談があっても個別に交渉してくださいとしか町としては答えられない。
できれば山岸さんにそこも担っていただければとも考えてますね。
昨年相談しましたが、それには費用が結構かかるので少し慎重になってます。
秋吉
空き家対策は全国でも課題になってますよね。その中でも協力隊だけの力ではどうにもならないこともあるかと思います。
行政としてはどのようなサポートを行おうと考えてますか。
山本
すごく難しい問題ですので、情報を共有しながら少しずつやっていこうと思ってますね。
担当課はもちろんですが、町長、副町長を含めた情報共有をやっていきながら解決策を一緒に考えたいです。
秋吉
行政の方が寄り添ってくれる体制はとても大切だと思います。
地域おこし協力隊の担当者はとても大変だと思いますが、宜しくお願いします!笑
山本
実はそんなに大変ではないですね。笑
秋吉
え!?
山本
まぁ協力隊がどういった活動するかによるとは思うんです。
農業や林業のように現場行って何かやるということであれば大変なことも色々とあると思うんですが。
今やっている空き家関係で言うと、山岸さんが色々と考えてやってくれるので、こちらはそのフォローだけで、そんなに大変ではないですね。
秋吉
地域おこし協力隊の場合、仕事のフォローはもちろんですが、コミュニケーションのフォローが大変とおっしゃられる行政担当者の方も多いですが。
その辺も大変とは感じない?
山本
山岸さんのコミュニケーション力がすごいからだと思いますね。笑
秋吉
いやいや、山岸さんも確かに素晴らしいコミュニケーション力をお持ちですが、大変と感じないということは山本さんご自身もコミュニケーションに長けているんだと思います。
凄く優しくて話しやすいですし。
その辺り意識していることはあるんですか。
山本
いや全く自覚はないですね。
ただ、コミュニケーションでそこまで苦労したということは無いですね。
地域との溶け込みも山岸さんが上手ですし。すぐに周りの方と仲良くなってますから。
島民だけじゃなくて、島小屋に泊まりに来ている方とも打ち解けてる感じはあります。
取材や講演の依頼があった時も基本的には「PRのために受けます」といって対応するスタンスだったんで、その辺も良いのかなぁと思います。
今までの役場なら取材とかは積極的ではなかったので。
役場のスタンスも変わりました。
私は特に普通だと思いますね。笑
秋吉
いや、山本さんにも何か秘密がある気がしますが、、、まぁいいです。笑
山岸さん達はとっても自由に活動されてますよね。
自由に活動させるのも勇気のあることだと思いますが、どのように考えてますか。
山本
自由過ぎるのも困るんですけどね。笑
最低限、こちらがお願いしていることができていれば良いと思ってます。
そこは信頼関係ですね。
山岸さんたちに任せている部分は大きいです。
事務所にずっと座っていなきゃいかんという発想は無いです。
役場に座りながらやっていたら他の人とのつながりもなかったかな。
みんなが集まる場所でやっていただいているのが良かったんだと思います。
秋吉
素晴らしい!
あの山岸さん達の柔軟な発想は直島町の寛容な体制があってこそなんでしょうね。
最後に一言、お2人にメッセージはありますか。
山本
これからも直島のことをより良くしていってもらいたいと思います。
秋吉
硬いですねー!笑
山本
か、硬いですかね。
移住者向けに良いアイディアを出して欲しいなと思ってます。
移住、移住いうても今は受け入れるモノが少ない。
移住体験住宅についても山岸さんにお願いしているので、それらを活用して移住体験ツアーを組んだりするなど、色々と企画してほしいです。
秋吉
うわー!山岸さんの考えた移住ツアーとかとっても面白そうですね!
楽しみです。
山本さん、本日はありがとうございました。
山本
ありがとうございました。
とっても優しい雰囲気の山本さん。
自由度が高い活動をしてもらうことは、行政にとってある意味勇気のいること。
お互いの信頼関係があるからこそできる素晴らしい取り組みだと感じました。
これからも直島町の地域おこし協力隊のご活躍が楽しみです。
☆山本保夫(やまもとやすお)
直島町まちづくり観光課 課長補佐