〜「さぬきの輪の集い」とは香川県内の地域おこし協力隊の集まりです。〜
協力隊同士の情報共有や連携体制構築のために定期的に開催しています。
今回は、須藤隊員が活躍する土庄町(とのしょうちょう)へお邪魔しました!
土庄町はあの有名な小豆島にある自治体のひとつです。
サイクリングや英語のスキルを活かし、島全体を元気にしている土庄町出身の須藤さんに、担当職員との関係、大きなイベント成功の裏側など色々とお話を聞かせていただきました。
着任当初は、移住促進中心の活動でしたが、須藤さんの持つスキルをより活かして町だけでなく島全体を盛り上げるため、当時の担当職員から須藤さんに業務比重変更の提案があったそう。
採用面接時にもすでに「島内でサイクリングイベントを実施したい」という企画を出していたこともあり、移住関連→サイクリング関連での活動に比重を変更することになりました。
このようにお互いに相談や提案が出来る体制が整っている土庄町の柔軟さは本当に素敵ですね。
行政職員が協力隊のスキルを理解しているなど、日頃のちょっとした会話やコミュニケーションの重要性を改めて実感しました。
「スポーツ文化ツーリズムアワード2017 チャレンジ部門」に入賞したサイクリングイベント「小豆島一周サイクリング&無人島BBQ」を企画した背景や大変だったことなども盛り込み、今までの活動についてお話してくれました。
島内外の色々な方と連携して実現したサイクリングイベント。
2018年も開催が決定しています。
色々な活動をしてきた須藤さんが、活動する上でよかったこととして、以下を挙げてくれました。
・企画課(所属課)の人が良い人だったこと
→コミュニケーションが取りやすい担当職員がいてくれたことはラッキーだと語ってくれましたが、須藤さんの人懐っこさや意見をはっきり伝えられる性格も重要な鍵だと思います。・業務の方針を変えてくれたこと(移住→サイクリングに重心)
→行政は「前例」を重視しがちと言われるなか、この変更が柔軟に出来るのはさすがです。・初めの勤務場所を(自宅勤務ではなく)役場にしたこと
→地域の方や職員とコミュニケーションが取れたことで最初の孤立を防げたそう。・勤務時間が固定されていないこと(週30時間)
→週全体で時間調整が可能な体制。イベントなどでは超過勤務になりがちなところを他の曜日で調整可。・担当課が、協力隊は役場職員とは別物と明確に理解してくれていること
→職員と同じ規則で同じように動いていたら、せっかく「協力隊」を導入した意味がないので、この認識はかなり重要ですね。・他の地域の協力隊のいいところはすぐに取り入れたこと(事例を職員に伝えて、取り入れてもらうよう促す)
→特に2年目以降の勤務体制(副業との両立)について、視察に行った岡山県真庭市の事例を柔軟に取り入れて実施しているそう。学んだことを自分の活動場所でも取り入れられるよう働きかける姿勢が須藤さんらしくて素敵です。・理不尽なことは、早めに声を上げる
→黙って全てを受け入れていてはダメ、という須藤さんらしい力強い意見ですが、やはり企画やプロジェクトを前に進めて行く中では職員や地域住民とのコミュニケーションは欠かせないので、お互いの意見を合わせていくのが理想ですね。・Facebook&地元紙で活動を随時報告することにより、住民からも応援があること
→地元の方全員と関わるのはとても難しいですが、情報発信を通して地元の方と繋がることが出来るのでイベントなどで協力してくれる方も出てきているそう。・稲子さんがいてくれたこと
→稲子さんは、隣の島の豊島(てしま)で活動する1年先に入った同町所属の協力隊。異なる島で活動していても、同じ自治体に相談できる人がいるというのはとても心強いですね。
中にはたまたまというものもありますが、積極的に自分から職員とコミュニケーションを取ろうとしたり、解決しようとする須藤さんの積極性は見習いたいです。
また、他の自治体でも導入・検討できそうな点もたくさんあり、参考になったという声がたくさんあがりました。
次に、協力隊担当職員の森本さんからのお話。
普段どのように協力隊に接しているのかについてお話いただきました。
まず移住先として、土庄町を選んでいただいたことに感謝しているという森本さん。
「3年間という限られた貴重な時間の中で活動していただいているということと、一つ一つ一緒に成果を出していって、また、定住に向けてサポートすべきというのは僕ら担当職員が意識しないといけないことだと思うんです」
と、その言葉には優しくも強いものが感じられました。
このように協力隊のことを親身に考えてくれている職員さんだと、隊員としても安心して相談できますね。
そして質疑応答&意見交換の時間。
職員との関係について、
サイクリングイベントの企画・準備の大変さ、
活動とプライベートの区別など、
ちょっと突っ込んだ内容まで答えてくれた須藤さんは、いつも芯がしっかりとしていて軸がブレていないのでとてもカッコいいのです。
「そのあたりをもうちょっと詳しく教えてください」
「うちはこうしてるけど、他の自治体ではどうしてますか?」
「こうしたらより良くなるのでは?」
などなど、時間が足りないくらい意見交換の時間はあっという間でした。
土庄町は香川県内でもかなり柔軟に対応しながら活動している自治体ということもあって、
他地域の協力隊員にとって色々と参考になるところがあったり、
担当職員と協力隊がお互いにコミュニケーションを取る重要さに改めて気付かされた時間となりました。
話は尽きませんでしたが、須藤さんの活動現場視察へ!
この「重ね岩」は、須藤さんが企画・制作しているサイクリングマップのコースにも含まれている前島の中にあります。
片道20分、寒い中のプチ登山でしたが、さっき時間切れになってしまった内容について色々と話しながら歩いているとあっという間に頂上到着。
頂上からの景色は最高でした。
地元だから知っていること、Uターンだからこその人脈を活かした須藤さんの活動はこれからも小豆島を盛り上げていきます。
今年の「小豆島一周サイクリング&無人島BBQ」イベントは2018年4月29日(日)開催です。
気になる方はぜひご応募ください!(2018年3月9日(金)〆)
今回ご参加いただいたみなさま、開催していただいた土庄町のみなさま、ご協力ありがとうございました。
第20回さぬきの輪の集いin土庄町
【日時】
2018年1月31日(水)13:45〜16:30
【場所】
土庄町役場・重ね岩
【参加者】
地域おこし協力隊12名
自治体職員3名